› 内田建設のBlog › ◆ しるこ屋をやれ ◆

2019年03月28日

◆ しるこ屋をやれ ◆

㈱内田建設 朝礼 平成31年3月28日(木)

    テーマ   松下幸之助翁の考え方に学ぶ

◆  汁粉屋をやれ   ◆

 おはようございます。昨日の「 肝心なのはきみだよ 」というお話しは如何でしたか? 本日も昭和30年頃のおはなしとなりますが、新型コタツの発売に踏み切った直後に、誤って使用されれば不良が出てしまう恐れがあるとの結論が出て、市場からの全数回収が決定された時、その回収に対して奔走していた電熱課長が、ある日 松下幸之助さんに呼ばれました。

 そして、「 君が電熱担当の課長か 」「はい、そうです」「 会社に入って何年になるかね 」「 十八年になります 」「 きみ、あしたから会社をやめてくれ 」「……」「 今、会社をやめたらこまるか 」「 困ります。幼い子供が二人いますし……」「 それは金がないからだろう。きみが困らないように金は貸してやろう。その代わりわしの言うとおりにやれよ」「 はい…… 」「 会社をやめて、汁粉屋になれ 」「 …… 」

「 まあ、立ってないで、その椅子に座って。君は、明日から何をやるか 」
「 新橋、銀座、有楽町と歩いて、有名汁粉屋三軒を調査します 」「 何を調査するのや 」 「 その店がなぜはやっているのか、理由を具体的につかみます 」「 次は?」「その汁粉に負けない汁粉をどうして作るか研究します。あずきはどこのがよいか。炊く時間と火力、味付け等です。」「おいしい汁粉の味が決まったとしよう。ではその次は?」「……」「 君その決めた味について、奥さんに聞いてみないかん。しかし、奥さんは身内やから『うまい』と言うやろ。だから、さらに 近所の人たちにも理由を説明して、味見を御願いしてまわることや 」
「 はい、必ずそれをやります 」「自分の決めた味に自信を持つこと。それから、大事なのは、毎日毎日、つくるごとに、決めたとおりに出来ているかどうか自らチェックすることや 」「 必ず実行します 」「 それだけではまだあかんよ。毎日初めてのお客様に、しるこの味はいかがですかと聞く事必要やな 」   「 はいよくわかりました 」「 君はその汁粉をいくらで売るか 」「 三店の値段を調べてみて、五円なら私も五円で売ります 」「 それでいいやろ…今、君が五円で売る汁粉屋の店主としても、毎日これだけの努力をせねばならない。君は電熱課長として何千円もの電化商品を売っている。だから、汁粉屋の百倍、二百倍もの努力をしなくてはいけないな。そのことがわかるか 」
「はい、よくわかります。」 「よし、君、今わしが言ったことがわかったのであれば、会社をやめてくれ というのは取り消すから、明日から 課長としての仕事をしっかりやってくれ 」という このような話であったが、何の商売であっても本気で取り組んでいるのか? このような、真剣勝負でなければ世間の目は、ごまかせないよと、そしてその覚悟と本気をもって、今現在の仕事をやっていくのだよ。ということを教えているのです。

よく、経営者のつもりになって考えてみろ と社員に向かって言う社長がいるけれど経営者の気持ちってどんな気持ちなの?って思いませんか。
きっと、松下幸之助翁が自分の会社内の課長を、本当に経営者の気持ちになれるのかを試してみたのが、本日の「しるこ屋になれ」といってからの本気度ではなかったのかな? と考えられます。
なかなか、わかりやすいもの の例えを持ち出し人を試し、よい方向へ導く等ということは、我々凡人に出来る事ではありませんが、その時々を一生懸命に生きていく、そう“今”をどれだけ真剣に生き抜いていくという事なのだと思いますね。“今”というのは、『命の間』であって『息する間』なのです。一人ひとりが、会社のため、子供のため、家族の未来のために『 今 』頑張っていこうでは、ありませんか。



Posted by 内田建設 at 09:35│Comments(0)
上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。

削除
◆ しるこ屋をやれ ◆
    コメント(0)