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2019年04月20日

◆ 桃源郷と梁山泊 ◆

㈱内田建設 朝礼 平成31年4月20日(土)

     テーマ  言葉のルーツについて

◆  『桃源郷』と『梁山泊』  ◆

 おはようございます。本日は、少し役立つ言葉のルーツについて述べてみたいと思います。俗世をはなれた理想郷のことを『桃源郷』といいますが、実はこの桃源郷って一体 何か みなさんは、ご存じでしょうか?

この言葉の由来について調べてみますと、ある漁師が、谷川をさかのぼっていくうちに、両岸にひろがる桃の林を見つけたといいます。桃の花は真っ盛りで美しく、漁師は見とれながら舟を漕いでいったが、行けども 行けども、桃の林は尽きず、ようやく川の水源で終わっていたのです。

その先は、山で 山には小さな穴があり 漁師がくぐって 穴の向こうに行くと広い土地が見えて家が立ち並び、素晴らしい田んぼでは男女が楽しそうに耕作をしていました。聞いてみると、村人は秦の世の乱を避けて、妻子もろともにこの地に逃げて来て、外界との交渉は絶ってしまったので、今の世については何も知らないといっておりました。
そして、村人から たいそうな もてなしを受けた漁師は数日間 滞在しておりましたが、「 いつかまた来よう 」と、もと来た路に目印をつけながら帰ったのです。

帰宅した漁師はこのことを太守に話したところ太守は真偽の程を確かめようと人をやったが、桃源郷を探しあてることはできませんでした。このあと志の高い劉子騎という男が捜すこととなったが、途中で病に倒れ、その後 探すものもいなくなったといいます。

そして、桃源郷は、俗世を離れた別世界の素晴らしい理想郷として使われる言葉となっていったのでしたが、この桃源郷の物語が出た頃の時代は、不安な時代であり、庶民生活も苦しく理想郷への憧れが、より一層強い時代であったのだと言われております。

そして、桃源郷が理想郷の地であるのならば、豪傑や野心家の集まる場所のことを梁山泊といい、中国では三国志と並ぶ歴史小説の水滸伝にも登場してまいります。
「水滸伝」とは十二世紀のはじめ中国の宋の時代に活躍した 百八人の英雄・豪傑の武勇伝でありますが、その英雄たちが次々と世直しのために集まってきた場所のことなのです。
梁山泊の泊は船着き場のことを表していたのですが、今の黄河とは比較にならないほど 豊富な水量でたびたび 氾濫をくりかえしていたのですが、やがてこの梁山泊という場所には優秀な人が集まっていったため、桃源郷という言葉 同様に、苦しい時ほど憧れた場所、また、辛い時代に世直しのために集まった英雄に重ね合わせ人材の集まる場所のことを、人はまるで『梁山泊』のようだと呼ぶようになったそうです。



Posted by 内田建設 at 07:07│Comments(0)
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