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2019年05月31日

◆ 菜根譚に学ぶ ◆

㈱内田建設 朝礼 令和 元年 5月31日(金)

       テーマ   ゆるやかな心

◆  無策の策   ◆


 みなさんおはようございます。本日も『 菜根譚 』の中から申しあげますが、みなさんは、無策の策という言葉を聞いたことがございますか?

魚網の設くるや、鴻則ち其の中に罹る。蟷螂の 貪るや、雀又、その後に乗ず。機裡に機を蔵し、変外に変を生ず。智巧何ぞ 恃むに足らんや。
という句が『 菜根譚 』の中にございます。これは、魚を捉えようとして網を張ったところ、魚ではなく、予想もしない大きな雁がかかることがあるといっております。
また 蟷螂が餌を捕ろうと思って、夢中になって そのことばかりに 心を奪われていると、虎視眈々と雀が背後から蟷螂を狙っていることがあります。
このように世の中というのは、カラクリの中にさらに巧妙なカラクリが隠され、また思わぬ異変のさらに外に異変が生じることがあるというのです。

それゆえ人間のちっぽけな知恵や技巧や策などは、及ばないので策などは考えないで、無策でいくことの方がいいのです。

これを、『 無策の策 』といってしまえば 平凡なのかもしれませんが、策のないことの真意を正しく体得して、はからいを超え、思いを超えて それを自然のふるまいにあらわすには、それだけの悟りと修練がいるということなのです。
思いもかけぬ悩みを悩む前に、時にはこの策なしの境地に思いをめぐらせて心静かに反省して人間の小さな策や、知恵や、小細工など一切捨て、純粋無私で心静かに反省をしてみるという『 無策の策 』が一番よいのだと思います。

 ようするに、あれこれ考えて 策を弄する事なく最も自然体で事にのぞむということです。それを策として、『 無策の策 』とよび人事を尽くして天命を待つと同じでやることをやったら、じたばた するなということなのです。



Posted by 内田建設 at 06:42│Comments(0)
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