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2020年07月29日

◆ 清冽な倫理感を持つ ◆

㈱内田建設 朝礼  令和 2年 7月29日(水)

      テーマ    菜根譚に学ぶ

◆  清冽な倫理感  ◆

 本日は、タイトルに清冽な倫理感としましたが、中国は民の時代(1573~1619)に洪自誠という人がのこした随筆集を読んでみると前集と後集に分かれ前集では、社会生活上の心得を説き後集では世を捨て風月などの自然を友とするような楽しみについて前集と、後集あわせて360ほどの短い文章で述べているが、この随筆集を『 菜根譚 』といい 当社の朝礼においても、『 素心 』として、 素直な心、飾らない心のお話を、以前にも いくつか してきたことを覚えておられるでしょうか? そんな中で、本日も一つだけ 選んでお話してみたいと思います。
『 感謝も恨みも受けぬが一番 』とされているお話です。 一人を喜ばせれば、他の人は恨みをいだきます。 人を喜ばせるより、感謝と恨みもともに、忘れてもらう のが一番です。一人の利益をはかれば、他の人は被害を受けたと感じるので、人の感謝を期待するより、恩も仇も水に流してしまうほうが、最もよいのだと書かれております。 これは、人に恩を売って歓心を得ようとする作為は、人間関係のどこかにひずみというものが生まれるので、相手は表面では感謝しているような姿をみせても内心では屈辱を受けたと思っているかもしれないし、次には何がくるのかと警戒をしているのかもしれない。と内面的な心情について詳しく触れています。そして、恩着せがましいような態度に激しい反発を感じてくるのが常であるため、こういった浅はかな計算の中によりよい人間関係は生まれるはずもないというのです。よって、『 感謝も恨みも受けぬが一番 』といっておりますが、私自身はそうではなく 敢えて言わせてもらうならば、良い事も、悪いことも清濁併せもって吞みこむ老子の発想にある、谷の発想が一番よいと思えてまいります。
加えて、私が 何時でも思っていることなのですが、人の話は善意で受け止めてあげることが一番大事なことなのです。善意で受け止めれば人間関係も悪くなることはないでしょう。それを、悪意で受け取ってしまうとその先の人間関係を損なってしまいます。勿論、中には悪意で言ってくる人もあるでしょうから、その悪意を見抜くことも大事ですが、悪意を見抜きつつも善意で受け止め対応してまいりましょう。 これこそが本来、人として持たなければならない清冽な倫理感なのだと思います。



Posted by 内田建設 at 08:17│Comments(0)
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