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2022年03月07日

◆ 泣き虫先生に学ぶ ◆

㈱内田建設 令和4年 3月 7日(月)

テーマ    言訳は無用

◆  泣き虫先生『仲間を信じて』 ◆

今から、約25年程前になるが テレビのプロジェクトXという番組で 元日本代表のラガーマンの山口良治が熱血先生として、弱小高校であった京都にある伏見工業高校ラグビー部を監督として率いて全国優勝させるまでの過程であった実話を思い出した。
その話を再現してみますと……伏見工高の山口監督は、花園高校に何度挑戦しても勝てなかった時、「自分の学校は公立のため 推薦入学は赦されないし 他の自治体から入学することも出来ない。私立高校のように全国から足の速い、体のでかい、中学時代からラグビーをやってる優秀な選手を集めてこれるなら、俺だって、勝って見せるのに」「伏見工高に定時制がなく、日が沈んで暗くなるまで目いっぱい練習出来るなら俺だって 」「一面のグランドで野球もサッカーもハンドボールも陸上競技も同時にやるしかない。他の私立高校のような専用グランドを縦横に走り回れたらなあ」等と数々の理由をあげて逃げている自分に気付いた。そして、「いまある条件で戦う以外にないのだ」そう決心してからは、見違えるように強くなっていった。江戸時代後期の儒学者である佐藤一斎の『言志録』百十九に、最後頼るものは自分しかないこと、すべては自分から始まることや『言志晩録』十三条の「一燈を掲げて暗夜を行く。暗夜を憂うること勿れ。ただ一燈を頼め」と述べ、掌中の珠を大事にしろと教えているように、社会が悪い。会社が悪い。上司が無能だと不平を言うのは人間の常であるが、そうあってはならない。今あるもので戦っていく以外にないのだ。結局は自分であり、自分を掘り下げ、頼れる自分をつくりあげていくしかない。勝利の秘訣は、山口監督自身にあり、選手一人ひとりにあるのだということを悟ってからの伏見は強くなったのであるといい、そのキッカケとなった出来事についても触れられたのであった。
そのキッカケとは、ある年の夏に山口監督は京都府身体障害者協会の日本海キャンプに、ボランティア活動としてラグビー部員を連れて行ったことである。
車椅子を押したり、着替えをさせたり、食事を手伝ったり、一緒に海に浸かったりと、忙しい時間が過ぎていく中で、海を風呂と間違えて海水パンツを脱ぐ子、着替えの途中小便を漏らし、部員にかけてしまう子、波が怖くて部員にしがみついたまま離れない子、非喜こもごもの三日間であった。そして、最後の夜ボランティアが終わった部員たちは砂浜に車座でキャンプファイヤーを囲んで感想を述べあった。
「五体満足なら何でもない些細なことをしてやると“おにいちゃん、有難う“という言葉が返ってくる。こんな自分なのに、感謝されて恥ずかしかった。もっと何とかしてあげたい」「この子たちは不自由な体と一生付き合わされる。それと比べたら、練習がきついとか、もうラグビーはやりたくないとか、こぼしてばかりいた自分がなんと贅沢ことを言っていたか」「おれが面倒見た子は、食事さえ自分で出来ない。口に入れてやってもまともに噛めず、ぼろぼろこぼしてしまう。自分ひとりでは車椅子にすわることさえも出来ない。五体満足で、跳んだり走ったり、思いっきりボールが蹴れるおれはなんと恵まれているのだということを、しみじみ感じた」 話しながら、選手たちの日焼けした健康な頬に涙が伝わっていく。「彼らのためにも、頑張らなくては」「こんな子もいることを今まで知らなかった」「感謝もせずに過ごしていたら罰が当たる」どの子も泣いている。
一人ひとりの前の砂地に涙の粒が落ちる。生徒たちの話を聞きながら 山口監督もまた(こいつら、教室やグランドでは教えたくても教えることの出来ないことを学びよった。みんなありがとう。そうなんだ。それに気付けば、人間、素直になれる。その素直な心が強さを育むんだ。みんな頑張ろう)と泣いていた。以上のことがキッカケとなり、泣き虫先生で知られる、山口監督のもと全国制覇にまで上り詰めていく強豪 伏見工高の始まりであった。本日のお話はNHKで過去に放送されたプロジェクトエックスと警視庁や神奈川県警、千葉県警、埼玉県警そして、静岡県安全運転管理協会で活躍された 渡辺綱雄さんという方の お話から抜粋させていただいたものであるが、私たちの業界や職場でもうちの会社は中小企業だから、とか三Kだから優秀な若者が集まらないなどと 様々な理由をあげている者が多い中『言い訳は無用』としたいものだと感じた。



Posted by 内田建設 at 11:16│Comments(0)
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