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2017年12月07日

松下幸之助発言集に学ぶ

㈱内田建設 朝礼 平成28年7月21日(木)

   テーマ   松下幸之助翁の講和より学ぶ

◆ 指導者は人を信頼し思い切って使うことが大事である ◆

私が、毎月 浜松の勉強会で学んでいる東林志塾では、毎年 八月になると松下幸之助発言集ベストセレクションの中から、その発言または、講和の中から、抜粋しては経営の神様と言われた 当時の松下幸之助翁が考えていたことや、思っていたことに触れてみている。
本日は、その中から項羽と劉邦を題材にお話された『信頼する』についてお話してみようと思います。

 漢の高祖が項羽と天下を争っていた時、最初は項羽の勢いが強くて、漢側は押され気味であった。その時、漢の智謀の士 陳平は、はかりごとを用い、項羽の軍師の范増や主な将軍達が漢に気脈を通じているかのように見せかけた。
項羽はまんまとそれにかかって、軍師や将軍達を疑い始め、そのために范増は憤慨し、項羽を見限って去ってしまった。こうしたことから、一時は優勢を誇っていた項羽もしだいに退勢に陥り、敗れ去るのである。
後に高祖は項羽の敗因を、「自分は部下の力をうまく使ったが、彼は范増一人すら使いこなせなかった」ことにあるといっている。

人を使うコツというものはいろいろとあるのだろうが、まず大事なことは、人を信頼し、思い切って仕事をまかせることだと思う。信頼され、任されれば、人間はうれしいし、それだけ責任も感じるものである。 だから、自分なりにいろいろと工夫もし、努力もしてその責任を全うしていこうとする。
いってみれば、信頼されることによって、その人の力がフルに発揮されてくるわけである。
 ところが実際には、人を全面的に信頼するということはなかなかむつかしい。
「 これだけのことを、まかせても大丈夫だろうか」「これは最高の機密だが、それを知らせたら他へもらしはしないだろうか」といったように、いろいろな疑念がわき起こってくる。また事実、人間というものは、すべて100%信頼できるものでないということもいえるだろう。
 しかし、そこが大事というか妙味のあるところで、 人間は 疑いの気持ちを持って接すればこれまたそのように反応し、信頼の気持ちで接すればこれまたそのように反応する面があると思う。多少とも疑いの念を抱いて、信ずるがごとく信ぜざるがごとく、したがって まかすがごとく まかせざるがごとく、といった姿では、人はとうてい喜んで動くという訳にはいかない。
 やはりまず、強い信頼感を持ってのぞまなくてはいけない。 たとえ、その信頼を裏切られても本望だと言うぐらいの気持ちがあれば、案外に人は信頼にそむかないものである。

特に今日はあらゆる面で不信感が強く、それが精神的葛藤や争いを生み、甚だしい場合には物の破壊にも結びついている。それだけに、各方面の指導者がまず信頼の念をもって人に接することが極めて大事だと思う。
このように、松下幸之助翁は言っているのである。

要するに経営の神様である 松下幸之助翁は、指導者は人を信頼し思い切って使うことが大事なことである。といっているのであるが、先程 申し上げたように人間は、こちらが疑いの気持ちを持って接しているのに、相手からは信じてもらおうなんて思っていても駄目、こちらが信じてもらうためには、とことん相手を信頼しなければならないことを『項羽と劉邦』に喩え学んでいたのである。


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