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2017年11月13日

心の温まるお話


テーマ    心あたたまる感動秘話

◆  魔法の国で起きた心温まるお話し  ◆

 おはようございます。先週から心温まるいろんなお話をしてきておりますが、今日も自分が読んだり聞いたりした話の中で感動したお話をみなさんにお届けできたら みなさんの心も温まるのではないかと勝手に思いお話しをしてみたいと思います。
 筆者のお話しでは、旦那の上司のお話しで 亡くなったお子さんのお話しだそうです。
主人の上司のA課長は、病気で子供を失いました。 当時5歳 幼稚園で言えば年中さんですね。原因はわかりません。不治の病だったそうです。

Aさんも、Aさんの奥さんも絶望の淵に立ったそうです。
奥さんは突然Aさんに皿を投げつけたりするDV行為を行ったそうです。
ストレスの発散だったのでしょうか。Aさんは事情が理解できていたので、黙って見守っていたそうです。
我が子を失った思いというのは、自分さえ深く傷ついている。ましてや、自分が仕事でいない間もずっと一緒だった。たとえば、入院してからも自分は仕事で病院に行けない日があったのに、奥さんはずっと通っていたわけです。
Aさんも悪いなあと思っていました。その時点では、いずれ退院したら何処か連れて行こうか、女房と子供はディズニーが好きだから、連れて行けばいいや、と軽く考えていたそうです。

 その矢先のお子様の突然の他界。Aさんも自分の過ちを気付いたそうです。その時、その一秒でも子供と、奥さんと共に接していれば、わずかな時間でも共有していれば、たとえ結果は一緒だったかもしれないけど過程は全然異なるわけで、自責の念に駆られたそうです。
子供を失った夫婦というのは、とてつもなく大きな暗い穴が広がるそうです。我が子はうざいと思う時もありますが、いざ、最初からいないと仮定すると、それは考えられない。失う、消えるという事態が突然自分のことになるのは、とても理解できないと思います。そういう場面にAさん夫妻は直面した訳です。

 その後は、毎日が夫婦喧嘩。  一方的に奥さんが罵るわけですが、Aさんも耐えてはいるのですが、悪いとは思いながらも、時折言い返してしまうというメビウスの悪循環。Aさんと奥さんは精神的にボロボロに崩れ落ちていました。

当時A課長は、私の旦那を送ってきた際に『きみの子たちは元気だね。それは、結構幸せな事なんだ。ゼロになるというのは信じられないことなんだ。気が狂うよ。』と言っていました。涙目で。
後々になって話を聞くと、実際に備長炭を用意していたそうです。
死ぬ一歩手前という そんな時の話です。

『ディズニーランドに行ってみようか。』そう思った課長はその考えを奥さんに言いました。なぜなら、その日は生きていれば我が子の誕生日だったからです。それに、子供は病院で息を引き取る前に、ミッキーのぬいぐるみを抱いていたほどディズニーが大好きだったのです。Aさんは、子供が亡くなるまで毎年、ディズニーランドで子供の誕生日を祝っていたのでした。今年も生きていれば当然ながら行っていた。自分の家のイベントであった。それを思い出したのです。それで、一周忌に子供との約束は守ろうかって思ったのでした。

 Aさん夫婦は、ディズニーランドに行きました。最初は後悔したそうです。すれ違う親子連れ。ミッキーの帽子をかぶってじゃれ合う親子連れ。同い年であろう子供を見るたびに涙がこぼれそうになったそうです。だって、我が子も一緒に来ていれば同じことをしていた訳なのですから、手の温かさを思い出してしまったそうです。『パパ、ママ。』亡き子供の声を何万回も聞いたそうです。
 もし、自分の子供が生きていたら、こんなふうに乗り物に乗っていたのだろうか。こんなものを一緒に食べて喜んでいたのかなぁ。ディズニーランド内を歩くたびに亡くなった子供の笑顔ばかりが頭に浮かんできたそうです。
Aさんは、『来なければよかったよ。』と思ったそうです。奥さんも同じことを考えていたのか、Aさんを睨みつけるばかり。
『帰ろうよ。』さらに『あなたは私に悲しみを与えるばかり。最悪の夫だよね。』とも言われたそうです。宣告ですね。
Aさんは、ふと、そんな奥さんを見て 思ったそうです。僕と一緒にいるから、彼女は子供のことを思い出し、救いようのない泥沼から這い上がれずにいる。それは自分も同じだ。お互いが幸せになるには?……導き出した結論は離婚でした。子供を亡くした親は必ず離婚を意識するのだそうです。理由はこれ以上子供のことを思い出して、お互いに傷つきたくはないから。それに天国にいるであろう、我子に対しての償い。償いとは自分自身に対する運命のカルマです。

真剣に離婚を考えながらもA課長は、予約してあるレストランへ行きました。
そこでは、お互い言葉は交わすことはなくても、これが 一緒に取る最後の食事であることは なんとなく 感じていました。子供が生きていたら喜ぶであろう、ミッキーマウスのショーが見れるレストラン。これが最後の晩餐になるんだろうなぁ、と夫婦共に考えていたそうです。
A課長は自分の心は死んだ子供にある。奥さんも亡くなった子供だけしか考えられなくなっている。
どんなに思おうが、子供は生き返らない。苦痛のジレンマ。 だけど二人にとっては、決して忘れることは出来ないし、忘れる気持ちも毛頭ない、楽しい日々の思い出がある。共有する楽しい思い出と 残酷なまでに続く悲しい思い出。
子供の笑顔が脳裏で蘇るたびに、罵り合い、互いに傷つけあう。レストランに入り、「予約していたAですが。」と伝えると係の者(キャスト)は席に案内してくれました。
 テーブル席。空席がありますが、それは亡くなった子供の席です。Aさんと奥さんの間にある一つの空席。ポツンと。
あいにくと、その日は非常に混んでおりました。日本はおろか、アジア中から客(ゲスト)が来ていたから当然です。Aさんの席は二人だけなのに、4人掛けのテーブル。 Aさんもちょっぴり悪いかな、と考えました。
そんな時に、キャストは来て言いました。『お客様、大変申し訳ございませんが、ご夫婦様でしたら、二人掛けのテーブルに移っていただけないでしょうか?ご家族連れの困っているお客様のために。』そう言ったそうです。夫婦だけなら、もっと小さなテーブルに行って、大きなテーブルは 当然 待ち疲れたファミリーに譲る。それは、ディズニーに限らず、レストランで食事を摂る者の当たり前のマナーですね。 だけど、Aさんは「悪いな」と思いつつ言いました。
『 混んでいるのは分かるんだよね。できることなら 僕だって席を譲りたい。でも、実は、昨年、私たちの子供が病気で死んだんだ。今日は、私たちの子供の誕生日なんだ。私たちは子供の誕生日を祝ってあげたい。この真ん中の席には、子供が座る予定だったんだ。約束していたんだ。二人だけであれば当然、積を譲ろうかとも思うんだけれど、亡くなった子のバースデイだから、大変申し訳ないんだけど、このままいさせていただけないだろうか。』と言ったそうです。   そのキャストは、しばらく考えると、『お客様、それは大変失礼な事を言ってしまいました。大変申し訳ございません。どうぞ、このままの状態でいらっしゃって下さい。』と言って去って行ったそうです。
しばらくして食事が来ました。注文したのは二人分のフレンチコースなのに、なぜか三人分が来たそうです。しかも、真ん中の席にはきちんとお子様ランチが置かれたそうです。ドリンクはオレンジジュース。
Aさんはキャストを呼びました。『自分たちは注文していない。』と。 
すると、『これは、店のサービスです。お子様の分はお店のサービスです。』そうキャストは言ったそうです。 しばらくして、天井の明りが少しばかり落されたかと思うと、突然、アナウンスがありました。
Aさん夫婦は何だろうと?と思い、マイクの発信先に目をやりました。するとそのキャストが大きなケーキを持っていました。それも、バースデーケーキを。
『みなさま。大変申し訳ございません。本日は特別な日です。ここにいらっしゃる方のお子様の誕生日なのです。どうかみなさま、一緒にハッピーバースデーを歌ってはいただけませんか。』そう言うと、音楽と共に、ケーキをAさんのテーブルに運んできてくれたそうです。幾人ものお客さんが、音楽に合わせて、ハッピーバースデーを歌ってくれたそうです。
テーブルに運ばれてきたケーキ。すると自然に蝋燭の火が消えたそうです。理由は分かりませんが静かに消えた。Aさん夫婦が立ち上がってお礼のために頭を下げると、拍手がおこったそうです。  おめでとう。おめでとう。

 やがてショーが始まったそうです。ミッキーのショーですね。
その時、Aさん夫婦は、奇跡を見たそうです。真ん中の席に、誰もいないはずの席に、我が子が座っている。ミッキーの踊りを見て喜んで手を叩いている。ああ。ああ。君と一緒に見たかったんだよ。
Aさんは涙目になりながら、我が子 生前の我が子からは少し成長した 我が子を見たそうです。笑顔で喜ぶ我が子を。
横に目を走らせると、Aさんの奥さんもハンカチで目頭を押さえて同じように空席に座る少し成長した我が子を見ることを体験したそうです。

その時、夫婦で悟ったそうです。僕たちは間違っていたのかもしれないね。僕たちが喧嘩ばかりしていたら、亡くなった子供はますます悲しくなってしまうよね。悲しみがひどすぎて、天国へも行けないね。僕たちは、間違っていたんだ。子供のことは忘れてはいけない。だけど、前に進まなければならないんだよね。  
そう、夫婦で一瞬にして悟ったそうです。その直後、真ん中に座る子供はAさんと奥様を右、左とゆっくり見て微笑んだそうです。声を出すことはなかったそうですが、こう聞こえたそうです。『ありがとう。ありがとう。パパとママ、ありがとう。』やがてショーは終わり、店内に明りが再び灯りました。
Aさん夫婦の間には手をつけられていない料理が一つ。
だけど、いま体験した奇跡は夫婦は本物であると疑いを持つことはありませんでした。
二人は手を握り締め合って、ディズニーランドを後にしたそうです。

 いかが、でしたか? 東京ディズニーランドって凄いですね 以前、当社の朝礼でも 生涯顧客を生むにはディズニーランドのように表層期待と深層期待の二つのタイプ応えられる会社にならなければと言ったことを思い出します。
その時、話した内容は表層期待が お客様を満足させられるかということで、深層期待は、お客様を感動させることが出来るかということだったかと思います。
本日の魔法の国で起きた心あたたまる物語を、これからの自分の生き方に活かすことをのぞみまして長くなってしまいましたが、本日の朝礼のお話しといたします。


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